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dmcaとは?デジタルミレニアム著作権法のメリット・デメリット

dmcaによって自社で制作した記事、写真、イラスト、動画などが悪用された場合にオンライン・サービス・プロバイダーに削除の申請ができます。
この記事ではdmcaについて知識がない人に向けて、dmcaのメリットとデメリットをご紹介します。

目次

dmcaとは

dmcaとは、1998年10月にアメリカ合衆国で制定・施行されたデジタルミレニアム著作権法のことです。

dmcaによってインターネット上でWEBサイトを悪用された場合、WEBサイトを表示しているオンライン・サービス・プロバイダーに、著作権保有者または著作権保有者の代理人から該当するWEBサイトの削除の申し立てができるようになりました。

削除申請を受けたオンライン・サービス・プロバイダーは、該当するWEBサイトを削除することで著作権侵害の責任が免除されることになりました。

参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%9F%E3%83%AC%E3%83%8B%E3%82%A2%E3%83%A0%E8%91%97%E4%BD%9C%E6%A8%A9%E6%B3%95

参考:https://www.amd.com/ja/corporate/dmca-notice#:~:text=%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%9F%E3%83%AC%E3%83%8B%E3%82%A2%E3%83%A0%E8%91%97%E4%BD%9C%E6%A8%A9%E6%B3%95,%E3%81%AE%E8%91%97%E4%BD%9C%E6%A8%A9%E6%B3%95%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

参考:https://www.seohacks.net/blog/1003/

dmca施行によってできること

dmcaの施行によってできるようになったことをご紹介します。

・自社のコンテンツを悪用から守ることができる

・コンテンツの悪用が見つかったら削除申請ができる

順番にdmcaによってできることをご紹介します。

自社のコンテンツを悪用から守ることができる

dmcaの施行によって、インターネット上にある自社のコンテンツを悪用から守ることができるようになりました。

dmcaが施行されるまでは、WEBコンテンツの盗用や悪用しやすい環境がありました。WEB上のコンテンツ、写真、イラスト、動画を盗用された側はサイト運営者を見つけて削除申請するしかなく、サイト運営者が見つからない場合には削除申請すらできない状況でした。

dmcaの施行によって、コンテンツを盗用や悪用された側がオンライン・サービス・プロバイダー側に削除申請ができるようになったことで盗用や悪用の抑制に繋がりました。
このため自社のコンテンツを悪用から守りやすくなりました。

コンテンツの悪用が見つかったら削除申請ができる

dmcaが施行されるまではインターネット上で自社のコンテンツが悪用された場合には、悪用サイトの運営者に直接削除の申請を行う必要がありました。

dmcaが施行されたことによって、自らGoogleなどのアメリカ合衆国のオンライン・サービス・プロバイダーに削除申請ができるようになりました。dmcaの施行によって悪用サイトが見つかった場合に削除申請できるようになったことで盗用や悪用による二次被害、三次被害を抑制することにつながりました。

参考:https://gc-seo.jp/journal/dmca/

dmca施行によるメリット

dmcaの施行によってどんなメリットがあるのかご紹介します。

・コンテンツの盗用や悪用を減らすことができる

・コンテンツが盗用や悪用された場合の対処法が増えた

順番にdmca施行のメリットをご紹介します。

コンテンツの盗用や悪用を減らすことができる

dmcaの施行によって、コンテンツの盗用や悪用が減らせる可能性が高まりました。なぜなら、盗用や悪用されたコンテンツは、サイト運営者が見つからなくても削除申請ができるようになったからです。

これまでインターネット上でコンテンツの盗用や悪用が行われたとしても加害者側の情報を見つけることは困難でした。

dmcaの施行によって加害者の情報が見つからなくてもオンライン・サービス・プロバイダー側に被害者から削除申請できるようになったことで悪用サイトの横行に抑止力が働くことになりました。

コンテンツが盗用や悪用された場合の対処法が増えた

dmcaが施行されるまではコンテンツが盗用や悪用された場合には、サイト運営者を見つけて削除申請をするか弁護士に相談するのが一般的でした。

サイト運営者が見つからず弁護士に相談した場合には、弁護費用がかかり、訴訟まで進めば裁判費用も必要でした。

訴訟が長引けば弁護費用もかさむため資金力がある企業のみ訴訟できる状況がありました。

dmcaが施行されたことでコンテンツを盗用や悪用したサイト運営者を見つけることができなくても、インターネット上から削除してもらえるようになりました。

これまで必要だった弁護費用や裁判費用を用意しなくても盗用や悪用のサイトの削除申請ができるようになりました。

dmca施行によるデメリット

dmcaはメリットばかりではありません。デメリットについてもご紹介します。

・削除に応じないケース

・dmcaを悪用するケース

・ネット犯罪は増え続けている

それでは順番にご紹介していきます。

削除に応じないケース

Googleによると2022年までに5,719,127,053件の悪用サイトの除外のリクエストがありました。

このうち約98%以上を削除したとされていますが、削除するかどうかの判断はGoogleに委ねられています。

盗用があったコンテンツの削除をGoogleに申請してもGoogleに認めて認めてもらえなければコンテンツは残り続けるというデメリットがあります。

dmcaが施行されたから悪用されたコンテンツがすべて削除されるようになったわけではないという点がデメリットになります。

dmcaを悪用するケース

dmcaを悪用したケースが存在しています。本来dmcaは著作権侵害からコンテンツを守るための法律です。

しかし、dmcaを悪用することで自社に都合の悪い情報を削除申請できるようになりました。

Googleから不正に削除申請を受けたサイト運営者は、異議申し立てという形で削除取り消しを行うことができます。

しかし、異議申し立てが認められなければコンテンツは削除されてしまいます。削除されなかったとしても異議申し立ての手間と時間を取られるデメリットがあります。

参考:https://transparencyreport.google.com/copyright/overview?hl=ja

参考:https://gc-seo.jp/journal/dmca/

ネット犯罪は増え続けている

dmcaの施行によって不正なコンテンツを削除申請できるようにはなりましたが、ネット犯罪は増え続けています。

総務省の不正アクセス行為の発生状況に関する調査によれば、平成30年に1,486件だった不正アクセス認知件数は、

令和元年では2,960件まで増えています。

不正アクセス行為が増えているということは、コンテンツの盗用や悪用のリスクが高まっているとも言えます。

自社のコンテンツが悪用されたとしてもGoogleなどのオンライン・サービス・プロバイダーが自動的に削除してくれるわけではありません。

自社のコンテンツが悪用されていないか常に目を光らせ続けないといけないというデメリットがあります。

参考:https://www.soumu.go.jp/main_content/000735800.pdf

参考:https://frauddetection.cacco.co.jp/media/fraud-access/3398/

dmcaで削除申請の流れ

自社のコンテンツが他のサイトで無断で利用されていることがわかったら、Googleに削除申請をすることができます。

どういった流れで削除申請が行われるのかご紹介します。

Googleに著作権侵害の報告

自社のコンテンツの無断利用がわかったら以下の手順でGoogleに削除申請ができます。

個人情報の入力

Googleでは削除申請の際に、個人情報の記載を求めています。

Googleでの申請方法

1、名前の入力

2、会社名の入力

3、自分が代理を務める著作権所有者

4、メールアドレス

5、国

会社名の記載は必須ではないため、会社に属していない方でも削除申請は可能です。

記載内容に虚偽の内容が含まれる場合には、申立人に損害賠償責任が課される場合があります。

損害賠償の費用には弁護士料も含まれます。

虚偽の報告をした会社に100,000ドルを超える金額を支払いを命じる判例もあるため、著作権を侵害しているかどうか

確信が持てない場合は、まず弁護士に相談することをおすすめしています。

著作物の盗用についての情報と詳細な説明を入力

著作権の盗用について

1、著作権対象物を特定する情報と著作物の説明

2、当該著作物が許可を受けて掲載されている場所

3、権利を侵害している著作権の場所

4、宣誓供述書

5、署名

権利を侵害している著作権の場所では、URLを記載する必要があります。

自社のコンテンツの無断利用があった場合には、該当サイトのURLを保存して削除申請に活かすことをおすすめします。

参考:https://www.google.com/webmasters/tools/dmca-notice

dmcaから自社サイトを守るための対処法

dmcaの施行によってコンテンツの悪用があった場合に、容易にコンテンツの削除申請ができるようになりました。

一見、dmcaの施行によっていいことばかりが起きているようですが、自社サイトが他社のコンテンツを悪用しているつもりがなくても危害を加えていた場合には、容易に削除申請をされるようになったともいえます。

自社サイトを長年運営していたとしてもたった1つのコンテンツに危害を加えていたために、自社サイトを削除されてしまうかもしれません。

こうならないために、日頃から自社のコンテンツが他社を悪用していないか気をつけないといけません。

著作権侵害をしていてコンテンツを削除された場合に後から著作権侵害の箇所を削除したとしても異議申し立ては通りません。日頃から著作権侵害については勉強して真剣に取り組む必要があります。

参考:​​https://gc-seo.jp/journal/dmca/

まとめ

いかがでしたでしょうか。dmcaのメリット・デメリットを紹介していきました。

最後にこの記事の重要なポイントをまとめていきます。

dmcaとは、デジタルミレニアム著作権法のことで、自社のコンテンツが盗用や悪用の被害にあった場合に、Googleなどのオンライン・サービス・プロバイダーに直接削除の申請ができるようになりました。

dmcaのメリット

 ・コンテンツの盗用や悪用を減らすことができる

 ・コンテンツの盗用や悪用された場合の対処法が増えた

dmcaの最大のメリットは自社のコンテンツが悪用された場合に、WEBサイト運営者が見つからなくてもGoogleなどのオンライン・サービス・プロバイダーに削除申請ができるようになったことです。

これまで自社コンテンツが悪用されていた場合、サイト運営者を見つけてコンテンツ削除をお願いするしかありませんでした。
サイト運営者を見つけることは困難で時間もかかるため、自社コンテンツが悪用されたとしても削除申請がしにくい状況がありました。dmca施行後はインターネット上の著作権が守られやすい環境になったことはメリットです。

dmcaのデメリット

 ・削除に応じないケース

 ・dmcaを悪用するケース

 ・ネット犯罪は増え続けている

dmcaが施行されたことによるデメリットは残っています。dmcaが施行されてから著作権侵害のあったサイトが自動的に削除されるわけではありません。

自社サイトの著作権侵害が見つかった場合は著作権者または代理人が自らオンライン・コンテンツ・プロバイダーに削除申請を行う必要があります。

すべての著作権侵害がなくなるわけではないため常に自社コンテンツが盗用や悪用されていないかは目を光らせないといけないという課題は残っています。

また、dmcaを悪用してライバルのコンテンツを削除申請する企業もでてきています。自社サイトが悪意をもって削除申請が行われることが可能になったため、自社サイトが削除された場合は速やかに異議申し立てが必要です。

自社サイトを悪意によって削除されないためにも根拠となる情報はまとめて管理する必要があります。

dmcaで削除申請の流れ

 ・個人情報の入力

 ・著作物の盗用についての情報と詳細な説明を入力

Googleでは著作権侵害があった場合は、著作権者または代理人から削除申請ができます。

削除申請された側は異議申し立てを行うことができますが、却下された場合は速やかに削除されます。

しかし、著作権侵害を故意に行っていなかったとしても自社が他社のコンテンツに危害を加えていた場合にはコンテンツが削除されてしまうリスクが残っています。

dmcaから自社サイトを守ための対処法

日頃から著作権侵害を行わないようにしっかり管理することが大切です。

自社が他社のコンテンツの著作権侵害を行わないようにすることはもちろんですが、万が一、自社が他社によってコンテンツ削除の申請が行われた場合には速やかに異議申し立てを行うことが大切です。

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